磐梯山麓標高700mに有り、後方に磐梯山主峰、前方に猪苗代湖や遠く南会津、那須連峰を望む景勝地。昭和45年5月全国植樹祭の会場になった時、昭和天皇、皇后両陛下のご臨席を仰いで開催された植栽地で、この辺り一帯は「昭和の森」として森林や自然に親しめる憩いの場になった。
ここからは、猪苗代湖の東側にまっすぐ延びる崖が見える。この崖は川桁断層の活動によって形成された断層崖である。川桁断層は、棚倉構造線と呼ばれる日本列島の古い時代の岩盤を分ける大断層の一部と考えられている。

この川桁断層と、猪苗代湖の西側にある背炙山断層が、猪苗代湖の誕生に大きく関わっている。二つの断層の活動により、川桁断層の東側(川桁山地域)と背炙山断層の西側(背炙山地域)が隆起し、二つの断層に挟まれた現在の猪苗代湖の地域が沈降し盆地が生じた。この盆地に水が溜まり、猪苗代湖の歴史が始まったと考えられる。

3~5万年前に起こった磐梯山噴火により生じた「翁島岩なだれ」により、当時猪苗代盆地から会津盆地に流れていた川がせき止められ、現在みる広大な猪苗代湖が誕生したと考えられている。さらに法正尻のボーリング試料などから、約3万年前には、猪苗代湖の水面は現在よりも15~20m高かったことが分かっている。
