【第五章】氷のアート其の二:イエローフォール

こんにちは。ボル女こと金です。
本日は氷シリーズ第二弾!という事で待望の(⁉)イエローフォールについて書きたいと思います。

初めにイエローフォールを始めて聞いた。イエローフォールって何?という方へ。
百問は一見に如かず!ということで、まずお写真をお見せいたします。
イエローフォールとは、、このことです!ドン!
イエローフォール(上)こちらは磐梯山ジオパーク事務局で所持している写真です。
この独特な色、そして磐梯山が活火山である事から、鋭い方は想像できるかもしれませんが、イエローフォールとは、磐梯山の北側斜面にある崩壊壁(1888年に磐梯山が水蒸気爆発した際に崩れた山の斜面)の露頭(写真に写っているような岩肌が、地表に露出している部分)から硫黄成分や酸化鉄が染み出していて、それが厳冬期に氷ることで黄色い氷瀑のように見えることからイエローフォールと呼ばれています。今からさかのぼる事15年ほど前に地元のガイドさんが発見し、そこから『イエローフォール』という名前で親しまれるようになったそうです。
このイエローフォールですが、磐梯山が1888年に噴火したときにできた火口湖である銅沼(あかぬま)の上を歩いてアクセスする必要があるだけでなく、厳冬期にしかこのような氷瀑にはならない為、『幻の滝』などという名称で地元や沢山の登山客から親しまれています。
実は、今回撮影に行った私は『イエローフォールが幻の滝と言われるもう一つの理由』を見つけてしまったのです…。
それは、、、

イエローフォールを上のようなコンディションで撮ることが非常に難しいからです!(笑)

その理由として、イエローフォールが雪深い裏磐梯に位置することが挙げられます。なぜなら雪が降ってしまうとせっかく氷った氷瀑が雪で覆われてしまい、見えないからです。
事実、私が2月14日に撮影で行った際にはこのように見えました。快晴無風というベストコンディションではあったものの、前日に積雪があったためその雪がイエローフォールに乗っていて氷瀑が隠れてしまっていました…。これが、天然氷瀑の難しさでもあります。

イエローフォールは幻なだけでなく、どうやら恥ずかしがり屋さんでもあるようです。(笑)


そんな恥ずかしがり屋さんなイエローフォールへのアクセスは、裏磐梯スキー場からとなります。
ここからは具体的なアクセス方法をお伝えいたします。


まず裏磐梯スキー場のセンターハウスにて、行きと帰りのリフトチケット計4枚購入します。
チケット売り場は、建物に入ってすぐ左手にありました。

山頂ゲレンデまでリフトを2本乗り換えて行きますが、普段スノーボード板を付けてリフトに乗っている私は少し変な気がしました…(笑)降りるときも少し不安でしたが、スキー場のスタッフの手厚いサポートのお陰でスムーズに乗降できましたよ。
9:50、山頂ゲレンデ到着。

リフト降りてすぐに『トレッキングコース』という看板が設置されているので、スタート地点でまず迷う事はありません。
看板のすぐ近くには、当ジオパークのフィールド学習の時に必ず使う磐梯山ジオパークの解説看板が、この通り私と同じ背丈に!低身長である私にとってこれは日常的に味わえることではないので、ここで一気にテンションが上がりました(笑)

そこから雪原をひたすらラッセルし、銅沼まで行きます。
新雪が気持ち良い~!
敢えてまだ足跡が付いていない場所を選んで歩くのも、スノーシューハイクの醍醐味です♪


この日は天気が良かったこともあり、周りには人だけでなく動物の足跡も沢山ありました!
天気が良い日に外に出たくなるのは、きっと動物も人も一緒ですね♪

10:10、銅沼に到着です。
そこには見慣れている赤茶けた沼はなく、ただひたすら白い雪原の向こうにそびえたつ磐梯山。いつもとは全く違った雰囲気に圧巻です!(銅沼から見えるのは左手が櫛ヶ峰、右手に天狗岩です)

久しぶりに磐梯山の噴気を見た私は、ここでもテンションがぐんと上がりました。かっこいいー!!
グリーンシーズンには木が生い茂って見えない上の方の噴気も肉眼で見ることができ、磐梯山のエネルギッシュな出で立ちに目がハートになりました。

途中、小休憩をはさみながら銅沼を渡って歩くこと約50分。
11:30ついにイエローフォールに到着です!!
イエローフォールは、この天気を狙って沢山の登山客でにぎわっていました。
ここで私もしばらく撮影タイムです。

ここで偶然、いつもフィールドに連れてってくださっているジオガイドさんと遭遇!
帰路はそのガイドさんおすすめコースを一緒に行くことにしました。
途中ふりかえると、後ろには櫛ヶ峰が、、。なんて凛々しいんだ!!
イエローフォールも素晴らしいですが、ボル女な私にとって、この雪化粧を纏った櫛ヶ峰や崩壊壁の斜面の地肌と雪と、そして青空とのコントラストは息をのむほどの美しさでした。
しばしここで呆然と立ち尽くしながら磐梯山のエネルギーを吸収しました。

帰り道も飽きる事はなくひらすらパウダースノーのラッセルを楽しみつつ動物の足跡を見つけたり冬芽を見つけながら歩いていると、約1時間ほどでゲレンデまで戻ってきました。帰り道はあっという間です。
ゲレンデからは、グランデコや桧原湖が綺麗に見えました。

13:00、無事下山いたしました。
この日は撮影がメインでしたので、休憩が長めでしたが、それでも下山まで大体4時間くらいのコースでした。ゲレンデの往復をリフトを使う事によって気持ちも体力的にも安心安全に下山できました。
往復4時間と聞くと安易に聞こえるかもしれませんが、グリーンシーズンのように登山道を歩くわけではなく、しかも沼の上を歩いていく必要もあります。今後は融雪期に入り、銅沼もどんどん氷が薄くなっていきますので、イエローフォールに行かれる際には、必ずガイドさんを通して行くことをお勧めいたします。

余談ですが、ボル女、イエローフォールにてこんな写真も撮ってみました(笑)
コロナウィルスの終息も願いながら…。
以上、ボル女金でした。
氷シリーズ、続きます!!