【レポート】第14回日本ジオパーク全国大会in下北大会への参加
みなさん、こんにちは。
8/30~9/1にかけて第14回日本ジオパーク全国大会in下北大会が行われました。
磐梯山ジオパークも全国大会に参加し9/1の分科会のひとつを受け持ちました。
今回の記事では、全国大会での様子をダイジェストでご紹介します!
私たち磐梯山ジオパークの面々は8/30は開会セレモニー、8/31はジオサイト視察、9/1は分科会開催という流れで行動しました。
8/30開会セレモニー・交流会
全国大会のテーマは「ジオパークでつながる 海 大地 未来」という海を中心としたテーマで開催されました。
開会セレモニーは約900名の参加者が集い、津軽海峡海鳴り太鼓保存普及会の皆さんが打つ勇壮な太鼓演奏からはじまり、パワフルなスタートとなりました。
パネルディスカッションでは「私たちの海」というテーマで行われ、地球温暖化が海にもたらす影響や取り組みなどのお話がありました。
海が近い地域では既に影響が出ているそうで、魚の種類が変わってきたり、水温の上昇だけでなく海の酸性化も進んでいるという深刻な話もありました。
夕方からの大交流会では、全国のジオパーク関係者が集い下北の海の幸や名産品に舌鼓を打ちながら情報交換を行いました。
また、持ち込み地酒コーナーも設けられ、磐梯山ジオパークからも猪苗代町・磐梯町・北塩原村のお酒を紹介してきました。(猪苗代町:七重郎、磐梯町:榮川・磐梯山、北塩原村:歌磐梯)
どの地域のお酒も美味しそうに、じっくり味わいながら飲んでくださっていました。
8/31ジオサイト視察
二日目は下北ジオパークのジオサイトを巡ってきました。
むつ市内~仏ヶ浦観光船~恐山~斗南藩上陸の地~克雪ドーム(ポスター発表会場)の順に巡りました。
むつ市内
むつ市内の企業の看板には『下北ジオパークを応援しています』というPRが随所にみられ、市を挙げてジオパーク活動を推進している勢いが感じられました。
むつ市内をぬけ、海沿いの道を走り大間の漁師町やカモメなどの海鳥を見ながら仏ヶ浦観光船乗り場アルサスへ向かいました。
仏ヶ浦
仏ヶ浦観光船を利用し、大きな岩や不思議な形の岩のある仏ヶ浦という場所に上陸してきました。
仏ヶ浦の岩は約400万年前におきた水中での噴火でできたとされていて、凝灰岩という岩石の種類だそうです。雨でしっとり濡れた岩の色は濃く、少し緑がかっているように見えました。
岩の大きさに圧倒され、大地の力を感じました!
観光船乗り場のアルサスという施設では昼食に海鮮丼を食べました。
普段は海のない場所に住んでいるため、キラキラの海の幸とその味にビックリしました!とにかく美味しかったです!!
恐山
午後は恐山に行き、深い信仰と火山の力を体感してきました。
驚いたのはカルデラ湖、宇曽利山湖の砂浜が白や透明、黄色といった砂でできていたことです。
このようにきれいな砂を見たのは初めてでした。
人の想いと火山の特徴がきゅっとつまった美しい場所でした。
斗南藩上陸の地
ジオサイトではないのですが、会津ゆかりの地『斗南藩上陸の地』も巡ってきました。
その地に建てられた碑は会津鶴ヶ城の石垣と同じ石材『慶山石』が使われています。
そこから見える景色はどことなく猪苗代湖北東岸から見る風景にも似ていて、当時の様子が偲ばれます。
斗南藩があったむつ市と会津若松市や磐梯町は姉妹都市として交流が続いています。
克雪ドーム
最後に、全国大会の会場になっている克雪ドームへもどりポスター発表のパネルや展示を見て二日目が終了となりました。
多くの発表者が活動事例や研究成果を発表し活気にあふれていました。
9/1分科会『大地と自然と人をつなぐフェノロジーカレンダーの世界』
さあ!全国大会最終日、私たち磐梯山ジオパークの出番がやってきました。
この分科会の講師を務めるのは磐梯山ジオパーク協議会運営委員長の海津ゆりえ先生と磐梯山ジオパーク専門員の蓮岡真専門員です。
磐梯山ジオパークでは地域の多様な資源である“お宝”と“暮らし”がジオパークとつながり「ジオストーリー」として感じられるフェノロジーカレンダーを作成しました。
このフェノロジーカレンダー(生活季節暦)という手法を使い、考え方や実用性を紹介し、各地域のジオパークの皆さんと実際に『食』をテーマにフェノロジーカレンダーを作るワークショップを行いました。
各地域、季節の特徴や特産物に違いがあり、とても面白い内容となりました。
しかし、その中でも海を中心とするジオパークでは特産だった魚がいなくなってしまったり、獲れる魚の種類が変わってしまったというお話しもありました。
フェノロジーカレンダーを作ることで、こうした変化も追えるということを学びました。
まとめ
第14回日本ジオパーク全国大会in下北大会では、海をテーマとした内容で地球温暖化の影響とされる危機がすぐそこにあることを肌で感じました。
下北ジオパークの見どころを巡ったり、他地域のジオパークの皆さんと交流して磐梯山ジオパークの地域でもっと強化が必要な部分などを知る機会となりました。
全国大会に参加して得たことを、磐梯山ジオパークの地域に取り入れていければと思います。
最後に、開催地となった下北ジオパークの皆様には大変お世話になりました。ありがとうございました。
また、磐梯山ジオパークの分科会にご参加くださった皆様に心より感謝申し上げます。