【レポート】外来植物コウリンタンポポ防除活動
皆さんこんにちは。
お盆も過ぎ、磐梯山周辺では暑さも少しやわらいできたように感じます。
まだまだジットリする日もありますが…。
さて、今回の記事では磐梯山に侵入してしまった外来植物『コウリンタンポポ』防除活動についてご紹介します。
磐梯山の山岳域には『コウリンタンポポ』という外来種が侵入し、生育しています。
コウリンタンポポの生育場所は、希少な高山植物『バンダイクワガタ』の好む場所と重なっており、バンダイクワガタの生育地を圧迫しています。
そうしたバンダイクワガタをはじめとする高山植物を守るため、地元の団体が中心となり磐梯山でコウリンタンポポ防除活動を実施しています。
コウリンタンポポはヨーロッパ原産の植物で、オレンジ色の花が咲き茎や葉に毛が生えているのが特徴です。
種で増えるほかに、横に根をのばしてその先からまた成長することもできます。
ていねいに抜き取ってみると、2本も3本も連なったコウリンタンポポを抜き取ることも!
その繁殖能力に驚くばかりです。
磐梯山ジオパークでは、これからもこうした外来種防除活動に積極的に参加し、地域資源の保全に取り組んでいければと思います。
しかしながら、個人としてできる事や気を付けなければならない事など、どうすれば良いか分からない事の方が多いように感じます…。
そうした中でキーワードとなるのが、外来種を拡げないための「外来種被害予防三原則*」というものだそうです。
①悪影響を及ぼすおそれのある外来種を『入れない』
②飼養している外来種を野外に『捨てない』
③すでに野外にいる外来種を他地域に『拡げない』
という3つの事が大切になるのだそうです。(*引用:「福島県外来種ハンドブック」p.3)
①は私たちでは難しそうですが、②や③は私たちでもできることがありそうです。
例えば、
・飼育している生き物を逃がしたり捨てたりしないこと
・庭に生育している植物に侵略的な外来種がいないか調べること(自分の家から拡がるのを防ぐ)
・登山のあとは必ず靴底やトレッキングポールの先などの道具をしっかり洗うこと(道具についた種を洗い落とし、次に行く山に種が運ばれるのを防ぐ)
・家の敷地で外来植物を抜き取ったら袋をしっかりしばってゴミに出すこと(抜き取ったり刈り取ったりしたあと、種になり飛んでいくのを防ぐ)
など、身近なところからできることがありそうです!
さきほど引用した福島県外来種ハンドブックには、「わたしたちの暮らしのそばにはどのくらいの外来種がいて、どのような問題が起きているのか、そして、被害防止のためには何ができるか、まずは知ることからはじめましょう」とも書いてありました。
みなさんがお住まいの地域にはどのような外来種がいるのでしょうか…。
外来種とされる生き物も、ただ懸命に生きているだけなので悪者だとは思いません。
しかし、強い力をもった生き物だけが繁栄する陸や海ではなく、たくさんの種類の生き物がバランスを保ちながらワイワイにぎやかに暮らしていくことができれば良いなと思います。
コウリンタンポポから脱線してしまいましたが、コウリンタンポポ防除活動のレポート終わります!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
関連リンク
福島県外来種ハンドブックをご覧になりたい方はこちら(福島県のホームページにとびます)
コウリンタンポポ防除活動についてはこちら(NPO法人裏磐梯エコツーリズム協会のホームページにとびます)